社会福祉法人 徳充会

徳充会Plus+ 番外編

風船バレーボール発祥の地

青山彩光苑から世界中に普及した風船バレーボール

今や世界中へと普及し、様々な方に親しまれている風船バレーボールは、1986年(昭和61年)に青山彩光苑の作業療法士を中心に考案され、競技として確立。

重度の障がいがあっても、その障がいを乗り越え 共通の楽しみと安全な競技を!」との願いを込め、1987年(昭和62年)11月1日、青山彩光苑で世界初の『風船バレーボール大会』が開催されました。

この記念すべき第1回大会がきっかけで、風船バレーボールは“新しい競技”としての認知が広まり、全国の施設や競技者へと普及していいくのです。

※青山彩光苑で開催した第1回大会。1987年(昭和62年)11月1日撮影

1990年(平成2年)には、常陸宮様ひたちのみやご夫妻のお成り、1994年(平成4年)皇太子殿下、雅子妃殿下(現天皇陛下・皇后陛下)の行啓ぎょうけいの際には、風船バレーボールの試合をご観戦戴き、「青山彩光苑が風船バレーボール発祥の地」であることを申し上げました。

常陸宮殿下より「競技を見せてくれて有難う、皆さんお元気で頑張って下さい」

皇太子殿下より「良いスポーツを考案されましたね」とのお言葉を戴きました。

※皇太子殿下、雅子妃殿下のご視察 1994年(平成4年)9月26日撮影

現在、風船バレーボールは、障がい者のみならず高齢者においてもレクリエーションの一環として広がり、楽しまれています。

近年、青山彩光苑では「福祉交流会」と題して、市内外の小学校へ利用者さまと出向き(または児童の皆さまを招き)、風船バレーボールの楽しさを通じて「世代」や、あらゆる「垣根」を越えた交流、さらに「障がい福祉」の理解と教育にも努めています。

※写真は市内の小学4年生との交流

1986年、風船バレーボールの誕生

「重度の障がいがあっても、乗り越え、共通の楽しみと安全な競技を!」
そんな願いを込め、青山彩光苑の作業療法士を中心とした職員たちによって考案され、全国へと普及していった風船バレーボール。

時は1985年(昭和60年)「障がい者スポーツ」と呼べるものは殆どなく、また障がい者が様々な活動に「参加する」という考え方もない時代でした。

しかし、「それではいかん❗❗」ということで、職員たちは立上がった!

「どんな障がいがあろうとも、老若男女問わず、安全に個々の能力を発揮できるスポーツはないものか❓❗」

職員達による模索が始まった。

まずは、毎週土曜日の午前中に行っていたレクリエーションで「参加者全員が楽しめるゲームを!」と、担当職員は知恵を絞り、様々なゲームを創作する。

そんな試行錯誤の中、大きなゴミ袋に風船を3~4個入れたものが…🎈

1986年(昭和61年)秋、

風船バレーボールの原型が生まれた瞬間であった✨

ゲーム終了後は必ず反省会を行い「より動きやすいルール」「より分かりやすいルール」を検討し、現在のスタイルへと近付けて行くのである。

『込められた願い』1987年、日本初の大会

風船バレーボールには、身体または、精神の障がいを伴う人たちの「障がい克服の為の積極的姿勢の育成」「社会参加」を応援しようという意図が強く込められており、青山彩光苑内だけでなく、医療機関である恵寿総合病院の患者さんと一緒に大会が出来るかどうかを検討し、ある程度の見極めが付いたところで、ルール化して県大会を行うことを決定✨

そして翌年、1987年(昭和62年)11月1日、日本初の第1回大会は、青山彩光苑の体育館で「石川県リハビリテーション 風船バレーボール大会」として開催されます😄

第2回、第3回大会は普及と発展を目標とし、金沢、小松へと会場を移し、第4回大会は競技者及び審判の資質向上を目指した審判講習会や、研修会などを開催し健全な競として確立されていきました。

1991年、全国へのアピール、そして高齢化時代へ

第5回大会は、1991年(平成3年)に開催された石川国体併設の「第27回全国身体障害者スポーツ大会」協賛事業として開催し、全国に向けてのアピールを行いました。

第6回大会から今に続く高齢化時代への要請に応じられるようにと【シルバー部門】を新設

第10回大会からは「交流の機会」になればと、参加重視型の【お楽しみ部門】を開設

行政を巻き込み地域活性化へ

その後は「地域の活性化」を念頭に、七尾市民にも競技としての風船バレーボールを知っていただこうと、行政にも働きかけた結果【七尾市障害者・高齢者風船バレーボール大会】は毎年催されるようになり、既に歴史ある市主催の大会となっています。

ちなみに、市町村が主催する風船バレーボール大会は全国でも珍しく、働きかけに関わった職員は、当時のことを今も「誇り」として胸に刻んでいるそうです😃

現在、そして未来、2090年には

現在は公益社団法人 石川県作業療法士会が主体となり、石川県内の体育館で年一回のペースで開催されています。
そして、昭和・平成・令和と、三つの時代をまたぎ、2019年(令和元年)9月28日「第33回大会」が行われました。

残念ながら2023年5月現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため第33回大会以降、中止となっております。でも今年度に大会復活!となれば、2090年に「第100回大会」が開催です✨❗(たぶん、笑)

さあ!記念すべき「第100回大会」を楽しみに、皆さま元気で長生きをしましょうっ😆🎵

風船バレーボール競技規則(公式ルール)

Q.風船の結び目を持ってサーブするのは反則ですか?
A.構いません。 ただし、投げ入れの程度で判断し、強いサーブ(相手の身体を故意に狙ったり、床にぶつけるようなもの)の場合は、注意・指導してください。
試合中の場合は、1度目は注意・指導し、やり直してください。
同一プレーヤが同じ事を繰り返す場合は2回目以降は反則として、相手チームに得点・サーブ権の移動をしてください。

Q.ネットと身体の間で風船が挟まり、風船が止まった時はどうしたら良いですか?
A.ホールディングの反則です。車いすや椅子の間で挟まった場合も同様です。

Q.車いすのブレーキが甘く車いすが動いてしまいます。浮き腰になりますか?
A.車いすのタイヤが浮いたかどうかが浮き腰の判断になります。 プレーの反動で車いすが前後左右に動いてしまう場合は反則ではありません。

Q.ゲーム中に椅子を動かす選手がいますが,反則ですか?
A.まさに風船に触れるあるいは触れようとするときに椅子(車いす)を動かすのは浮き腰同様で風船に触れようとするが故の行為ですので『浮き腰』の反則です。
インプレー中であっても、直接風船を触れることが無い状態(相手コート中に風船がある、味方の別の選手がプレーしている時)の場合に椅子をずらし向きを変えたりポジションを変えるのは反則になりません。

Q.反則はどの程度で反則とすれば良いですか?
A.反則は程度の大小で判断するのではなく、反則行為の有無で判断します。
仮に髪の毛が1本ネットに触れても、ネットタッチはネットタッチです。

Q.お尻は浮いていませんが椅子の脚が浮いてます。反則ですか?
A.お尻が浮く代わりに椅子(車いす)の脚(タイヤ)が浮いています。
『浮き腰』の反則です。
※石川県作業療法士会のホームページより転載

石川県作業療法士会 風船バレー   風船バレーボール競技規則 

「石川県リハビリテーション風船バレーボール大会」の記録

第1回大会(日本初)
【開催日】:1987年(昭和62年)11月1日
【会 場】:青山彩光苑
【参 加】:12チーム(選手80名)
【優 勝】:青山クラブ(青山彩光苑)
【準優勝】:鹿島町
【第三位】:県立中央病院
【第四位】:恵寿総合病院(外来)

第2回大会
【開催日】:1988年(昭和63年)10月2日
【会 場】:金沢市むつみ体育館
【参 加】:14チーム(選手91名)
【優 勝】:石川整枝学園
【準優勝】:青山彩光苑A
【第三位】:金沢脳神経外科病院A

第3回大会
【開催日】:1989年(平成元年)10月15日
【会 場】:小松サンアビリティーズ
【参 加】:18チーム(選手138名)
【優 勝】:青山彩光苑A
【準優勝】:県立中央病院A
【第三位】:チェリーヤンキーズ(恵寿総合病院)
【第四位】:八幡ファイターズ(加賀八幡温泉病院)

第4回大会
【開催日】:1990年(平成2年)11月25日
【会 場】:松任総合運動公園文化体育館
【参 加】:25チーム(選手196名)
【優 勝】:金沢脳神経外科病院B
【準優勝】:青山彩光苑A
【第三位】:ヤワタフレンズ(加賀八幡温泉病院)
【第四位】:加賀温泉病院

第5回大会
【開催日】:1991年(平成3年)10月6日
【会 場】:石川県立松任若宮健民体育館
【参 加】:33チーム(選手294名)
【優 勝】:青山彩光苑A
【準優勝】:Red Cross(金沢赤十字病院)
【第三位】:青山彩光苑B
【第四位】:ヤワタバッファローズ(加賀八幡温泉病院)

第6回大会
【開催日】:1992年(平成4年)9月20日
【会 場】:松任総合運動公園文化体育館
【参 加】:41チーム(選手340名)
【優 勝】一般部門:青山彩光苑A
【準優勝】一般部門:のとーず(能登総合病院)
【第三位】一般部門:ネバーファイターズ(石川整枝学園)
【第四位】一般部門:ほがらか会(松寿園)
【優 勝】シルバー部門:和光苑
【準優勝】シルバー部門:加賀中央メディケアホームA

第7回大会
【開催日】:1993年(平成5年)
【開催地】:松任市
【優 勝】一般部門:のとーず
【優 勝】シルバー部門:八幡デイケアA

第8回大会
【開催日】:1994年(平成6年)
【開催地】:松任市
【優 勝】一般部門:サンタマリア
【優 勝】シルバー部門:八幡デイケアA

第9回大会
【開催日】:1995年(平成7年)
【開催地】:松任市
【優 勝】一般部門:スーパービックアタッカーズ
【優 勝】シルバー部門:八幡デイケアB

第10回大会
【開催日】:1996年(平成8年)
【開催地】:松任市
【優 勝】一般部門:県立中央病院A
【優 勝】シルバー部門:八幡フレンズA

第11回大会
【開催日】:1997年(平成9年)
【開催地】:七尾市
【優 勝】一般部門:県立中央病院A
【優 勝】シルバー部門:あおぞらチーム

第12回大会
【開催日】:1998年(平成10年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:青山彩光苑A
【優 勝】シルバー部門:ほがらか会

第13回大会
【開催日】:1999年(平成11年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:青山彩光苑A
【優 勝】シルバー部門:あおぞらチーム

第14回大会
【開催日】:2000年(平成12年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:藤井あすなろチーム

第15回大会
【開催日】:2001年(平成13年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:藤井あすなろチーム

第16回大会
【開催日】:2002年(平成14年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:金チーム

第17大会
【開催日】:2003年(平成15年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:エレガンテチーム

第18回大会
【開催日】:2004年(平成16年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:エレガンテチーム

第19回大会
【開催日】:2005年(平成17年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:県中ミレニアム
【優 勝】シルバー部門:エレガンテチーム

第20回大会
【開催日】:2006年(平成18年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:ゴールドストーン
【優 勝】シルバー部門:エレガンテ・デイサービスチーム

第21回大会
【開催日】:2007年(平成19年)
【開催地】:小松市
【優 勝】一般部門:スーパービックアタッカーズA
【優 勝】シルバー部門:たんぽぽ

第22回大会
【開催日】:2008年(平成20年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:青山フェニックス
【優 勝】シルバー部門:藤井あすなろチーム

第23大会
【開催日】:2009年(平成21年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:青山フェニックス
【優 勝】シルバー部門:藤井あすなろチーム

第24回大会
【開催日】:2010年(平成22年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:スーパーチェリーズ
【優 勝】シルバー部門:県中イーグルス

第25回大会
【開催日】:2011年(平成23年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:ゴールドストーン
【優 勝】シルバー部門:県中イーグルス

第26回大会
【開催日】:2012年(平成24年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:青山バルーン
【優 勝】シルバー部門:県中イーグルス

第27回大会
【開催日】:2013年(平成25年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:ゴールドストーン
【優 勝】シルバー部門:県中イーグルス

第28回大会
【開催日】:2014年(平成26年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:シルバーストーン
【優 勝】シルバー部門:なかよしA

第29回大会
【開催日】:2015年(平成27年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:ゴールドストーン
【優 勝】シルバー部門:八幡健康スタジオAチーム

第30回大会
【開催日】:2016年(平成28年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:シルバーストーン(かないわ病院)
【優 勝】シルバー部門:八幡健康スタジオBチーム(やわたメディカルセンター)

第31回大会
【開催日】:2017年(平成29年)
【開催地】:金沢市
【優 勝】一般部門:青山バルーン(青山彩光苑リハビリテーションセンター)
【優 勝】シルバー部門:恵寿はとぽっぽ(恵寿鳩が丘病院)

第32回大会
【開催日】:2018年(平成30年)10月6日
【会 場】:いしかわ総合スポーツセンター
【参 加】:23チーム(選手166名)
【一般部門】:10チーム
【シルバー部門】:5チーム
【お楽しみ部門】:8チーム
 参加最少年齢:13歳 最高年齢:98歳
【優 勝】一般部門:ゴールドストーン(かないわ病院)
【優 勝】シルバー部門:わこうえん・やったるデイ(和光苑)

第33回大会
【開催日】:2019年(令和元年)9月28日 9:30~15:00
【会 場】:いしかわ総合スポーツセンター
【参 加】:15施設 19チーム(男性97名 女性51名 計148名)
【一般部門】:7チーム
【シルバー部門】:8チーム
【お楽しみ部門】:4チーム
 参加最少年齢:13歳 最高年齢:99歳
【優 勝】一般部門:青山バルーン(青山彩光苑リハビリテーションセンター)
【優 勝】シルバー部門:シルバーストーン(かないわ病院)
【優 勝】お楽しみ部門:ベジたぶる(キッズルームポテト)
【準優勝】一般部門:チームさくら(桜ヶ丘病院)
【準優勝】シルバー部門:白山会ちよのチーム(千代野デイ・ちよのふれあい)
【準優勝】お楽しみ部門:恵寿元気倶楽部(恵寿総合病院)


※会場・参加チームは大会当時の名称です。
※第34回大会となる 2020年(令和2年) 2021年(令和3年) 2022年(令和4年)
  2023年(令和5年)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため大会中止となっています。