誰もが地域の中で、あたりまえの生活を送れるように、地域で支える仕組みを作る。
平成30年4月1日、穴水町此木に「自立ホームけいじゅ」を新設。
木造をイメージした建物は、障がいのある方々の地域生活を支援するために「グループホーム」「ショートステイ」「相談支援キララ」「ヘルパーステーション銀河」が併設されています。
グループホームは、女性専用棟「ふきのとう」、男性専用棟「銀河」の二棟に分かれ、定員は各棟10名、ショートステイは各棟2名となっています。
また、それぞれに「防災拠点型地域交流スペース」 が設けてあり、万が一、災害等が起こった場合、地域の方々が最大30名ずつ避難できるようになっています。
国の指針では、
各市町の障害福計画において、平成32年度末までに「地域生活支援拠点」を市・町または各圏域に1ヶ所を設置するとあり、徳充会でもその一翼を担えるように、これからも地域ニーズに即したサービスを提供していきます。
そして「施設から地域へ」という考えのもと、自立ホームけいじゅでは、長期施設利用者や長期入院患者の体験利用を受け入れたり、在宅障がい者の生活を支える家族等の負担軽減、また親亡き後を見据えて個別に必要な支援が提供されるように積極的に取り取り組んでいきます。
地域の一住民として、
「自立ホームけいじゅ」に属する二つのグループホーム「ふきのとう」と「銀河」を利用されている方の殆どは、一般社会の方と同様に朝食の後は、それぞれ就労の場へと向かい、働いた後は帰宅し、夕食、そして余暇を過ごす、というような生活スタイルをとられています。 さらに地域の祭礼や行事には積極的に参加し、地域の一住民として普通の暮らしが出来るよう、生活全般の支援を行っています。
このオレンジ色の制服を着た「生活支援員」は、主に入居者さまの人間関係や仕事の相談、金銭管理や通院の支援を行います。
ちなみに「支援員」と名乗るからには、介護施設のように全てに「手厚い支援を!」となってしまいがちですが、グループホームでの生活はいずれも可能な限り自身の力で「じりつ」して生活する事を目指しているので、「支援」は必要に応じて行うようにしています。
また、グループホームでは「世話人」という職種があり、朝夕の食事作りが主な業務となります。
世話人として徳充会に中途入職される方の殆どは、教師や保育士、栄養士、調理員等を定年退職された方で、元の職種においては、プロ&人生経験が豊富な方々で、入居者さまにとってはとても心強い存在となっています。
国が掲げる「地域生活支援拠点」の基本方針とは
①相談(地域移行、親元からの自立等)
②体験の機会・場(一人暮らし、グループホーム等)
③緊急時の受け入れ・対応(ショートステイの利便性・対応力向上等)
④専門性(人財の確保・養成、連携等)
⑤地域の体制づくり(サービス拠点、コーディネーターの配置等)
奥能登地域では、地域生活支援拠点の体制整備について今後、自立支援協議会等を通し具体的に検討していく予定です。
QOL を高めるために「ヘルパーステーション銀河」が目指す支援
ヘルパーステーション銀河では、単に家事の支援や介護等を提供し、ご家族の負担を軽減するだけではなく、日常会話を通してご本人様の活動意欲を引き出したり、気分の安定が保てるような関わりを行っています。 さらに「家事援助」と「身体介護」「通院等介助」「同行援護」「移動支援サービス」を提供できる体制と、奥能登初となる、行動障がいのある方の外出等、社会参加を支援する「行動援護」も提供しています。
また、障がいを持つ方の中には、幼少期より施設で暮らし、社会生活の経験が乏しい方も多く、人生の一時期、たとえ数年間だけでもグループホームで生活し地域で働くといった「社会」に触れる経験をしてみたい・・・。という希望を叶える計画を、ご本人と一緒に作りたいと思っています。